PCゲーム業界も長年カジュアルコピーの被害に苦しんできました。最近ではCrysisの開発元であるドイツのCrytekが、PCゲームからの撤退を宣言して周囲を驚かせました。これまでのところ、状況は家庭用ゲーム機と同じだったのです。

しかしSteamの登場により状況は一変しました。SteamはPCゲームのインターネット配信を行うソフトウェアで、自身がPCゲーム開発会社であるValveによって運営されています。Steamは一種のDRMのようにゲームの管理を一元化し、不正を検知した場合にはそれまで入手したゲームすべてが凍結されるという不正コピー対策により一躍有名となりました。

Steamのメリットはそれだけではありません。インターネットでの販売によりパッケージが不要になり流通が管理しやすくなったぶん、大幅な値下げが実施されているのです。

例えば現在値下げされているゲーム一覧を見てみますと、どれほど安いかがわかります。Steamで販売されているゲームはおおむね10ドルから50ドル前後であり、市販のゲームにくらべて20ドルから30ドルほども安いのです。日本円で言えば、すべてのゲームが800円から4000円の間で売られているようなものです。しかも、週末セールによって毎週大幅な値引きが実施されています。ときには、それまで50ドルしたゲームが20ドルで売られていることも不思議ではありません。

このようなアメとムチの両立によってSteamはPCゲーム業界の救世主となり、不正コピーの問題はいぜんあるもののほとんど解決の方向へと向かっています。先日にはスクウェア・エニックスもSteamへ参入しました。今後も新たなる日本企業の参入が望まれています。